みなさんこんにちは 重田勝介です 今週の講義ではMOOC(ムーク)について 取り上げたいと思います まず1つ目の講義では MOOCについての基礎的な内容について 押さえたいと思います 学習目標はこちらの2つです 1つが MOOC誕生の経緯について説明できる ということ もう1つがMOOCのタイプを2つに分けてその違いを 説明できるということです MOOCには大きく分けてcMOOCと xMOOCと いうものがあります これらの 誕生の 違いですとか 実際の特徴についてある程度説明ができるということも 学習目標に含みます ではMOOCとは何なのでしょうか MOOCという単語は Massive(ly) Open Online Coursesの略で 日本語ですと 「大規模公開オンライン講座」と訳せます MOOCにはいくつかの特徴がありますが 1つは数週間で学べる学習コースが開設されている これは 先週紹介したOpen Course Wareとの大きな違いですが 教材を公開するっていうだけではなくて実際それを 使って教育を行なおうというところが 違いです 2つ目が 数万人を超える受講者を集めると いうことです つまり一つの学習コースを学ぶために 数万人を超える受講者が世界中から集まって 学習コミュニティを作っているということですね これから紹介するMOOCのサービスの中では学習者を 合計して数100万を超える人が集まっていると いうものもあります もう一つの特徴は無料で受講できるということです。また コースを完了した方に修了証 Certificateというのを 発行するのも特徴といえます ここでMOOCの誕生について説明をしたいと思います そもそもこのMOOCという単語ができたのは2008年の 事だと言われています この時にカナダやアメリカの何人かの教員が 個人的に集まってオンライン講義を開いたと このなかの一人がカナダのアサバスカ大学の ジョージ・シーメンスという方です 彼は現在でもこのようなMOOCの活動を続けていて MOOCに対するエバンジェリストとしても非常に 著名な方です かつ彼は Learning analyticsと言いますが、MOOCのようなオンライン 講座の中で集められた学習のデータをですね 上手に活用して学習を改善するという そういうことについても非常に活発な活動を続けている MOOCの代表的な研究者の一人です ジョージ・シーメンスらが開講した講義というのが Connectivism and Connective Knowledge という講義でした この講義の名前のCをとって cMOOCと呼ぶようになったんですね このcMOOCの特徴はある種、非常に協同的な知識構築を 目指したということです といいますのが この講義の目的というのが Connectivismという新しい考えについて みんなで議論しながら ある意味その概念を作り出していこう というものだったんです。つまり何か 決まった知識を学ぶというよりは 協同的に知識を作っていく そういうふうな 学習が求められたわけで かつ、そこではですね、何か特定のwebサイトの上で みんなで集まって学びましょうというよりは ブログなどを使って交流しながら学んでいったと この下にある図が当時の cMOOCの講義で 学習者がどんなサービスを連携させてお互いに 学んでいったかというものを図示したものですが  ひとつのサービスだけでなくてブログや個人のサイトなどに たくさん繋ぎながらですね、知識構築に参加 していったということがあります こういうふうな 講義というかオンライン講座のことを cMOOCと 呼びます それに対して 特にここ最近メディア等で取り上げられているのは このxMOOCというものですね。これは 大学レベルの教育を大規模にオンラインで 実施するというものです xMOOCの起こりは スタンフォード大学の複数の教員がですね 大学に所属しながら 人工知能や機械学習のオンライン講座を 開いたということが最初だと言われています この次の講義で説明しますが このそれぞれのスタンフォード大学の教授は 最終的に大学を飛び出して 自分たちで教育ベンチャー企業を作り より広くMOOCを公開する というふうな活動に移っていったん ですね こういうふうなものを xMOOCと 呼びまして、現状様々なメディアに 取り上げられている MOOCの多くはこちらのxMOOCつまり 大学レベルの教育を 大規模にオンラインで実施するというふうなものにあたる かと思います