最終レポートでは、オープンエデュケーションが広まる世界に生きるある架空の人物のストーリーを想像し、その人生にオープ ンエデュケーションがどのように関わっていくかを書いて頂きます。自分とは異なる主人公を設定し、その主人公が何らかのオープンエデュケーションのサービ スを使い、そこで得た学びが主人公の人生を良くするストーリーを書いて下さい。字数制限は800字以内とします。 レポートを書く際には、次の各項目に留意して書いて下さい。 1. サービス名が明記されているか 2. サービスの良さが活かされたストーリーか 3. サービスによって何を学んだかが明白になっているか 4. 学ぶ必要のある自分の状況や社会背景について触れているか 5. サービスで学ぶことによって主人公の人生やキャリア、周りの環境に変化が起こったか
以下にレポート例と5つの項目についての解説を示すので、参考にして下さい。
高橋良介さん(29歳)は東京のIT企業で営業職として働いている。ここ最近、自分の会社をはじめることに興味を持ち始め、起業するための方法について本やインターネットで調べていた。そんな中、起業家精神について教えるCourseraのMOOCを見つけ受講を始めた。
その講座では起業に必要な基礎知識だけでなく、ベンチャー企業の創業者たちがゲスト講師として招かれて話をするなどとても興味深いものだった。高橋さんに とって驚きだったのはそのMOOCに集まっていた他の受講者であった。そのMOOCでは、高橋さんと同じように起業を考えている人たちが受講しており、講 師から出された課題を提出するだけではなく、電子掲示板で互いに自己紹介をした上で活発に議論をおこなっていた。高橋さんは東京で定期的に開催されたミー トアップにも参加した。他の受講者の意見はとても創造的で高橋さんが持っていなかったような発想があり、高橋さんは大いに刺激を受けた。
高橋さんはその講座で認定証を取ることができた。将来の起業に向けて自信を持つことができたが、それにも増して得たものが、自分と同じような将来設計を持った人たちとのつながりであった。MOOC受講中に電子掲示板でやりとりをした起業に関するディスカッションは自分の起業イメージを具体化するためのヒントになったし、ミートアップで出会った受講者と連絡先を交換することができ、受講後も交流を続けている。
佐藤美希さんは仙台市に住む英語が得意な高校2年生だ。まだ一度も海外に行ったことはないが、アメリカの大学を受験しようと考えている。しかし、アメリカの大学の様子がどのようなものか検討もつかなかった佐藤さんは、出願校がなかなか決められなかった。
以前から宇宙に興味を持っていた佐藤さんは、宇宙工学が学べる大学をいくつか探してみることにした。宇宙工学 aeronautics をキーワードに関係のありそうな大学をいくつか知り、さらにそこで見つけたDava Newman教授の名前を検索をしてみたところ、MITオープンコースウェア” Introduction to Aerospace Engineering and Design”のコンテンツがあった。教材はむずかしかったが、高校の物理学の宮沢先生に助けてもらいながら、公開されている授業資料を読んで基礎知識を 身につけていった。また、さらに探してみると Newman教授の映像がMITやさまざまなサイトで見つかった。Newman教授が取り組んでいる宇宙服の研究について熱っぽくユーモアを交えて語って いた。MITオープンコースウェアのその他の授業では、MITで実際に行われている講義の様子がそのままウェブで公開されており、講師の口調や授業内容、 研究に対する思いが佐藤さんには感じられて、「ぜひここで学びたい」という気持ちが強くなった。その後佐藤さんはMITを受験することを決め、自分の進むべき進路について確信をもって選ぶことができた。
これら高橋さんと佐藤さんのストーリーが先に述べた5つの項目をどのように満たしているかについての解説は以下の通りとなります。
これらのポイントを踏まえてレポートを書いて頂き、実際の評価は以下の10基準で細かく採点して頂くことになります。
それぞれの項目について3点満点で評価を行い、合計点(30点満点)で採点してください。