「クリエイティブな学びをみんなで学ぶ」は、有志のチームLeague of Daigomi Learningが企画・運営するオープンなオンラインコースです。MITメディアラボのMitchel Resnick教授による、Learning Creative Learning(LCL)のコンセプトとコースデザインを元に、日本独自のコンテンツと方法によって提供されます。

このコースの目的は、大きく2つあります。1つは、教育や学習(学び)の変革期において注目されている「クリエイティブな学び(Creative Learning)」について、Resnickチームのコンセプトと実践から学んだ後に、小学生の探究学習とパターン・ランゲージという営み(practice)を吟味することによって、クリエイティブな学びの多様性と共通性について考えることです。

もう1つは、オンラインコースでの参加型、インタラクティブなワークショップ型の学習スタイルの探究です。北米などで流行の大規模オープンオンラインコース(MOOC: Massive Open Online Course)はクイズや簡単なレポートのようなeラーニングの延長で進化していますが、本コースでは協調・協働による議論とレポート作成を通じて、オンライン上でのクリエイティブな学びのスタイルを「みんなで」おこないます。

この2つの目的は、LCL以上の、"Big Experiment”で、野心的、斬新なものと思います。講師、受講者ともに楽しみながら、新しい学びのスタイルが生みだされることを期待しています。

コースの実施方法について

本コースは3つのユニットにわかれています。それぞれが、講義→ワーク→ふりかえりの3セッションからなります。講義とふりかえりではビデオ配信があります。ワークは、グループにわかれての作業となります。

1つめは、Resnick研究室の実践と理論を紹介するユニットです。ここでは、先におこなわれたLearning Creative Learningの“Interest-Based Learning”、“Powerful Ideas”、 “Tinkering”といったトピックも概観します。このユニットのワークは、Scratchというプログラミング環境を試す/教える/活動を観察することです。Scratch Day Tokyoと連携しておこないます。

2つめは、東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習において、小学5年生がなにをどのように学んだかを、写真などの記録と成果物を元に探索するユニットです。参加者は、学びの経験を総動員しながら、子どもたちになにが起こったかを解きあかせるでしょうか? TCSの市川力校長によるユニークでクリエイティブな授業の解説とともに、ワークの結果評価には当の子どもたちが参加する予定です。

3つめは、建築家クリストファー・アレグザンダーが考案したパターン・ランゲージという知識の記述と交換のための方法を学びます。ラーニング・パターンを制作した井庭崇のファシリテートで、オンライン対話ワークショップ(はじめての試み!)をおこなったのちに、身近なところでパターンを適応・記述するというワークをおこないます。

このコースは、Instructure社のCANVASデモサイトで実施されました。

講師の紹介

  • 森秀樹
  • 重田勝介
  • 武田俊之
  • 市川力
  • 井庭崇
  • 山崎智仁(ティーチングアシスタント; 技術担当)

講師紹介ページ

後援

一般社団法人オープン教育研究所