担当: 井庭 崇
自分で自分の学びをデザインする。——— これは、これからの社会における基本的なスキルです。物事のあり方や技術が日々変化する社会においては、組織も個人も学び続けることが求められるからです。しかし、どのように学べばよいのか(how to learn)ということについては、これまで個人の「経験」に依存する部分が大きく、明示的に伝授・共有されることはあまりありませんでした。しかも、「つくることによる学び」(creative learning)のやり方についてはほとんど知られていないというのが現状です。
そこで、本ユニットでは、「つくることによる学び」を含めた「学びのデザイン」を支援する『ラーニング・パターン』(Learning Patterns)を取り上げます。ラーニング・パターンには、学び手が「ある状況において、どのような問題が生じやすく、それをどう解決すればよいのか」というコツが、40個言語化されています。コツが小さな単位でまとめられているため、自分の状況や好みに合わせて取捨選択して取り入れることができます。
本ユニットでは、ラーニング・パターンの考え方を知るとともに、対話ワークショップを通じて、自らの学びのデザインを行ないます。その上で、それと同じ対話ワークショップを、みなさんの周辺で開催していただきます。つまり、自らが「学びのデザイン」をするとともに、他の人の「学びのデザイン」を支援するということの両方を体験するということです。お楽しみに!
参考
- ラーニング・パターン(Learning Patterns) http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp
- "Design Your Learning!" Dialogue Workshop @SFC http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/sb/log/eid171.html
- 学びのパターン・ランゲージを用いた対話ワークショップ http://www.slideshare.net/takashiiba/devlove2012-15657575
- 「創造社会を支えるメディアとしての パターン・ランゲージ」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/55/12/55_865/_pdf
6/30(日)学びの対話ワークショップ (セッション5、ライブ&配信)
- 日時: 6月30日(日)14時から16時
- 場所: オンラインのみ: Google Hangout, Ustream, オンライン・ワークショップ
資料
講義映像:
前半と後半にわかれています。講義の間にオンライン・ワークショップをおこないました。
下の画像をクリックするとYouTubeで映像が再生されます。
前半
後半
事前課題: 自分の学びのふりかえり
ラーニング・パターン( http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp )の40パターンを読み、以下の2つリストを作成してください。なお、ここでいう「学び」は、勉学だけでなく、スポーツや音楽、趣味、社会活動などにおけるスキルアップや知識獲得、認識の変化などを含めた広い意味で捉えてください。
(1)ラーニング・パターンのなかで、自分が体験したことがあるパターンのリストをつくる。
(2)体験したことがないパターンのなかで、自分がこれから取り入れたいと思うパターンを5つ選び、リストをつくる。
内容
ラーニング・パターンの考え方についての講義を行い、オンライン上で「学びの対話ワークショップ」を行ないます。
参考文献
●ラーニング・パターン( http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp ) 印刷に適したPDFファイルもあります。→ http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp/download.html
内容
課題レポート(Assignment)
受講者自身が自分の周囲の人たちや、所属している組織・学校等で人を集め、 ラーニング・パターンを用いた「学びの対話ワークショップ」を開催して、 対話ワークショップの結果と振り返りのレポートを提出しました。
レポート
自分が開催したワークショップの開催概要と観察結果についてレポートを作成しました。 提出されたレポートは上の課題ページを参照してください。
7/21(日)ワークショップ実践のふりかえり & コース総括 (ライブ&配信)
- ライブ日時: 7月21日(日)10:00〜12:00ごろ
- 場所: オンラインのみ: Google Hangout。 横浜、札幌、大阪を結んで中継
下の画像をクリックするとYouTubeで映像が再生されます。
内容
実践したパターンの報告書をとりあげて、講師とゲストがコメントしていきます。また、本コースの振り返りの対談を行ないます。
参考文献
- 『プレゼンテーション・パターン:創造を誘発する表現のヒント』(井庭 崇+井庭研究室, 慶應義塾大学出版会, 2013)
- 「コラボレーション・パターン」(Collaboration Patterns) http://collabpatterns.sfc.keio.ac.jp